うにょら~堂

関東在住のへなちょこ社会人(バイク乗り、たけのこの里派)が思ったことや行ったところについて書きます。

ドライブ・ツーリングの計画のコツ(我流)

車を買った(借りた)! バイクを買った(借りた)!

折角だから遠出してみよう!

でもどう計画したらいいのかわからない!

という方々がいるのかは知りませんが、いた時のために計画のコツなんかをまとめておきます。すでに色々旅をされている方にとっても、より効率の良いプランニングができる助けになれば幸いです。

※前置きはいらんという方は「プランニングのコツ」をご覧ください。

 

はじめに

計画の仕方? なにそれ? 無計画に飛び出しちゃダメなの?

⇒構いません。むしろ僕はそういうのに憧れます。無茶しない程度に自由にお楽しみください。

あくまでこのページは「ドライブ(ツーリング)プランを組みたいけれど何から始めよう」と迷う方向けの内容です。事前に色々計画をしておかないと気が済まない性分だったり、デートだからノープランという訳にもいかない……という方々のための内容です。

 


公共交通機関とドライブ・ツーリングの違い

運転手が自分(達)であるがゆえに、

・好きな時間帯に走り

・好きな場所へ行って

・時間の許す限り好きなだけいられる

といった具合に計画の自由度と柔軟性が非常に高いのがドライブの特徴です。

逆に言うと、その自由度と引き換えになっている要素もあります。

・渋滞に巻き込まれる(公共交通が機能しているエリアでは移動効率に劣ることが多い)

・思い通りの時間に思い通りの場所に着けないor通れないリスク

・移動中は休めない(運転手のみ)

だからこそ、「新幹線で移動+現地一帯はレンタカーで回る」といった良いとこ取りな選択も起こりうる訳です。

総じて、公共交通での旅の計画が「点(場所)と点を線(移動手段)で結んでいく」作業なのに対し、ドライブやツーリングはどちらかというと「線(ルート)を引きながら点(立ち寄りポイント)を打っていく」イメージと言えるかも知れません。

 

行きたい場所は?

「時間が確保できたからどこか行こう!」と考え始めるのもいいのですが、そこそこの頻度でお出かけするなりディープな場所を極めるなりしたいのであれば、具体的に日程を確保できる前から行ってみたい場所を日頃からサーチしておくと、計画時にバタバタしなくて済みます。

「夏休みを5日間確保できたぞ」→「初日と最終日をまるっと移動日に充てても中3日間を確保できるな」→「じゃあ思い切って遠出して、3日間で福島県宮城県を中心に行きたかった所を回っていくか」といった感じ。


そもそも、行ってみたい場所をどう探すか

①旅行雑誌・旅ガイド本

②自分の興味のあるジャンルのリスト(100名城、3大鍾乳洞、3名瀑など)

③好きな歴史・コンテンツゆかりの地(いわゆる聖地巡礼の類)

SNSや動画で気になった景色

自治体や観光協会のWebサイト

いわゆる一般的な旅ガイドはオーソドックスな観光地を中心に紹介しているので、走ること自体をある程度目的とするならあくまで参考程度にしておく方が良い気がします。走りの楽しい道をたどり景色の良い場所を目指すなら、ツーリングマップルが(バイクに乗らない方でも)おすすめです。

ちなみに個人的に最近アツいのは鉄道会社のポスターです。デカい予算で全国の綺麗な場所からベストコンディションな写真を持って来やがる……。

自治体や観光協会のWebサイトはゼロベースでの調べ物としては骨が折れますが、エリアに目星がついている状態で観光スポットを探す場合などには意外と有用な情報源です。サイトを作る地元の方々は、ネットで話題になる前から良い場所を知っているからです。

そもそもこのページを見ている時点で、観光や風景といった旅に対するモチベーションが多少なりとある方でしょう。なので大事なのは、日常生活の中でテレビやSNSに登場した風景などがふと目に留まって興味を覚えた時、それをすぐに調べてストック化する習慣です。行けるかどうかを考える前に手を動かすのです。

 

行ってみたい場所のストック方法

メモ書きでも構わないのですが、GoogleMapsの「リストに保存」機能が便利です。同じGoogleアカウントでログインすればPCでもスマホでも共有することができますし、地図上にそのままピンが表示されるので、「福井県に行ってみたい場所が増えてきたな」などという状態が手に取る様に分かります。余談ですが僕はこのリスト機能で「行ってみたい」「お気に入り(来訪済)」「超お気に入り(来訪済)」「良かった宿」の4つのリストを作って、未踏・再訪問わず次の計画に利用できる状態にしています。

 

プランニングのコツ

「ここだけ行ったら帰ろう」のような行って帰るだけの行程であれば特に迷うこともないと思いますが、複数日にまたがってのロングドライブなど「移動しながら道中の観光スポットを織り込んでいく」ようなスタイルの場合はそうも行きません。

 

どれだけの時間ドライブするかを決める(何時に宿や家を出て何時に帰るか)

②予定ルートの移動だけに掛かる時間(観光や食事や休憩などの要素を一切排除した時間)を割り出す

③ルート上の移動以外に掛かる時間を考える(観光・食事・休憩)。

 

さらに簡潔にしてしまえば、

①合計時間 = ②走っている時間 + ③走っていない時間

ということ。ドライブプランは基本的にこれら①〜③を試行錯誤するパズルゲームです。

それぞれの要素について次項から掘り下げていきましょう。

 

①ドライブできる時間(合計時間)

何時に起きられるか、何時に出発できるか。そして何時に帰りたいか。それだけの話です。

より遠くへ、より沢山の場所へ寄りたいのであれば朝早くから夜遅くまで許容する他ありません。

夜景やディナーといった楽しみ方を例外とすれば、ドライブやツーリングは日中の景色を楽しむことが前提となるので、日の出から日の入りまでが行動時間としてはおよそ最大限の時間枠となることでしょう。1日めいっぱい観光と走行に使いたい時の僕は、旅程を組むにあたってまず最初に日の出日の入りの時間を調べます。

 

②走っている時間

観光や食事の時間を除いた、純粋なルート走行だけに掛かる時間です。要するに「どれだけ急いだとしてもこれだけの時間が必要」という、ドライブプランの骨格に相当するラップタイムです。高速道路のSAなどでの(最低限の)休憩は③ではなくこちらに勘定すべきでしょう。なぜなら削って良い時間ではないから。

GoogleMapsやYahoo!カーナビといったアプリを使って予想時間を出させるのが簡単ですが、なんだかんだでナビ(特にGoogle)は実走行より早い到着予想を叩き出しがちなので、ナビアプリで出た時間に2〜3割くらい上乗せすると余裕があるかなという印象です。個人的には高速道路は70〜80km/h(2時間に1回トイレ休憩だけ)、一般道は20〜50km/h(道幅や路面状況や交通量による)でざっくり考えて、不安だったらナビアプリも参考にするといった具合です。

ちなみに上の数字は郊外や山道でのお話です。都市部の慢性的な混雑や高速道路の渋滞に関しては全く状況が異なり、その時になってみないと分からない節が強すぎます。平日や普通の週末でさえ、夕方に上りの高速道路で東京近郊に戻る時は経験則から60〜90分程度上乗せして考えるなどしていますが、それですんなり行くこともあればしばしば見誤りもします。明らかに混雑する場所や時間帯に突っ込むなら、予想外は起こるものと割り切ってください

 

③走っていない時間

前項の走っている時間がドライブプランの骨格なら、車を停めての観光や食事や休憩肉付けに相当する時間です。「ドライブできる時間−走っている時間」の残りの時間で、人によって使い方も大きく変わってくる部分でしょう。そして、「ちょっと遠回りだけど景色が良さそうだからこっちを通ってみよう」という遠回り分のタイムロスもこちらに分類できるでしょう。

この肉付けタイムには、事前にストックしてきた行ってみたい場所を詰め込んでいくことになります。車を停めてからまた走り出すまで、観光にどれくらい時間が掛かるか(掛けたいか)を考えて、時間枠の中にはめ込んでいきます。これがドライブプランの基本となる考え方です。この試行錯誤は頭の中だけで考えるにはちょっと大変だし忘れると面倒なので、何かしらメモをして書いたり消したりしながら決めていくといいでしょう。手書きでもいいと思いますが、僕は何日間にもわたる(いちいち覚えていられない)旅程の場合は今でもExcelにまとめています。

 

④旅程の中のチェックポイントとなり得る要素

・食事やアクティビティを予約している

・絶対に寄りたい場所がある

・その場所で時間限定のイベントがある(フェリー、日の出日の入りなど)

こういった都合がある場合は、「○時までに△△までに行かなければならない」というチェックポイントを定めて、チェックポイント前後をそれぞれ独立したプランとして考えると楽です。チェックポイントは多すぎると臨機応変なプランが組みにくくなるので程々に。


⑤当日の頭の中

あとは当日、出来上がったプラン通りに走るだけ……なのですが、プラン通りに行かないのがドライブ・ツーリングの常です。

押した時間、巻いた時間に応じて臨機応変にドライブプランを随時検討していきましょう。ルートに関してはショートカットや遠回り、観光地なら減らしたり増やしたり、あるいは所要時間がより短いor長い観光スポットに差し替えるなどを検討しながら、ドライブを終えるべき時間に終えられるよう常に修正を加えていきます。とはいえ、最後の最後の帰路で事故渋滞に巻き込まれるなど、最終的に思い通りのタイムスケジュールにならない可能性は常に念頭に置く必要がありますが。

そんな具合にドライブプランをその場で切り替える可能性がある都合上、そして③でプランを試行錯誤する過程で自然と、観光スポットは実際に立ち寄れそうな数の2〜3倍は洗い出し、所要時間見込みや移動時間を事前に調べています。

 

最後に

ひとつだけアドバイス的なことを書くのであれば、予定は詰め込みすぎない方が良いです。わざわざこんな記事を読む方々は綿密な予定を組みがちな方だろうと推察しますが、「これならギリギリ回れる……!」的なプランは慌ただしくなるし危ないし終始落ち着かないのでお勧めしません。「ちょっと時間あるしこの辺で少しボーっとするか」くらいはあった方が楽しむ余裕が生まれて非常に良い感じです。

こうして考え方をひとつひとつ書き並べると大層に見えますが、何度か日帰りドライブorツーリングをするうちに勝手は掴めるかと思いますので、何はともあれまずは多めに余裕を持たせて走り出してみるのが良いでしょう。この道はどれくらいの時間で走れそうかだとか、この手の観光地はこのくらいの時間で回れそうだといった感覚は、個人差もあるので慣れて身につけていくしかありません

色々書いてきましたが結局のところ、1番頼りになるのはそれぞれご自身の経験です。下調べをして、それでも思い通りにいかなくて、だけど行ったこと自体は後悔していない。そういったトライアンドエラーの繰り返しもまたドライブやツーリングの楽しみだと思います。そこを楽しめないとフラストレーションがものすごいと思いますし、楽しめれば怖いものなしです。特に前項の⑤なんて、慣れないうちのドライブで出来るはずがありません。ましてや免許取りたてならば。

予定通りに行かずに焦って安全を損なう運転にだけはならないよう、ゆとりを持ったプランと気持ちでお楽しみください。また、同乗者の方も焦らせたり急がせたりの無いよう、ドライバーへの理解と協力があると心強いです。

 

おまけ:東京発着日帰りドライブプラン

①富士山ぐるっと一周

青梅街道or檜原街道⇒大菩薩ライン⇒塩山フルーツライン⇒富士五湖エリア⇒朝霧高原⇒富士スカイラインor国道469

【付近のおすすめ観光地】日原鍾乳洞富岳風穴鳴沢氷穴、白糸の滝(富士宮市)

 

②房総半島周遊

九十九里浜⇒房総半島沿岸を時計回りに周回⇒東京湾フェリーorアクアライン

【付近のおすすめ観光地】勝浦海中公園海中展望塔、野島崎灯台、館山城、大山千枚田

 

伊豆半島弾丸旅

小田原⇒伊豆半島を時計回りに周回⇒沼津・三島

※ルートと行先次第で日帰り可能ですが、ボリューム的に2日以上を推奨。

【付近のおすすめ観光地】伊豆スカイライン、大室山、下田海中水族館、竜宮窟、石廊崎西伊豆スカイライン(達磨山)、土肥金山、常連の滝、旧天城トンネル、伊豆・三戸シーパラダイス、淡島マリンパーク、沼津港

 

 

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