僕が大学時代に所属していた某部活動の吹奏楽団は、パート(楽器)毎に定期的に外部の先生を呼んで各個人と原則1対1のレッスンを行っていた。たぶんどこの吹奏楽団も多少なりとそういう事をしていると思うが、たいていの人は自分の担当楽器の先生とだけ関わりを持つことだろう。当時僕が吹いていた楽器はオーボエだったので、オーボエの先生とも確かにそれなりの頻度で連絡を取り合っていた。
ところが、当時僕はコンクールメンバーで唯一のオーボエ吹きでソリストという事情でちょくちょく気を遣ってもらえたおかげか、何故か他の楽器の先生数名ともわりかし面識と交流があった。パートの範疇を越えて木管セクション全体の面倒を見てくれて、オーボエの座席位置をとても演奏しやすい位置へ変更するよう指揮に進言してくれたサックスの先生。クラリネットの発表会なはずなのに声を掛けてくれてオーボエ二重奏やオーボエファゴット二重奏を演る機会をくれたクラリネットの先生。そして、今回の話の発端となるのはパーカッションの先生だ。
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