ライトノベルを原作として多数のメディアミックスも展開された『半分の月がのぼる空』。
作中の重要な場面で何度か舞台となる「砲台山(作中では龍頭山とも)」は、伊勢に実在する山がモデルになっています。
作品の内容等についてはここでは省略します。僕がライトノベルにのめり込むきっかけとなった作品です。
さて、そんな「砲台山」ですが、かつてはネット上を調べてもはっきりと行き方を示した情報はあまり多くありませんでした。僕が初めて砲台山へ行こうとした時にもやや苦労したので、今後あの聖地を訪れようとする方々のためにもここに行き方を書き留めておこうと思います。
砲台山こと虎尾山は、宇治山田駅から南東方向に直線300mくらいの場所にあります。
まずは赤丸部分へ行きましょう。住宅地の中に公園があります。
付近までは車でも行けて、多少なら路駐も可能そうですがくれぐれも周辺の方々にご迷惑の無いよう。
公園の入り口から見て左奥に、
扉つきのフェンスが。扉は閉められていますが、開けて入ることができます。出入りした後はちゃんと閉めましょう。
原作中ではこのあたりまで原付を寄せ、ここから歩いていると思われます。手前の住宅地は、作品の発表後に開発されたそうです。
扉を抜けると途端に登山が始まります。淡々と歩けば頂上まで5分と掛かりませんが、作中のように夜間に登る場合は足元に十分注意してください。
砲台山の登山道はかつて土砂崩れで一度封鎖され、後に新登山道を整備したらしいので、作中で里香と裕一が歩いた登山道は厳密には現在のそれと異なるようです。
5分弱で石段の下に出ます。実写映画を観た方はこのあたりから見覚えがあるかもしれません。
石段を登りきった先にあるのが「明治聖代戦役記念碑」。作中ではここに砲台跡があることになっていますが、実際にはありません。
この碑の反対側に回って中を覗くと、衣装ケースが置かれています。
ファンの思いが綴られたノートたちはこの中に保管されています。中にはノートの他にも筆記用具、半月の書籍があります。日本語以外の言葉に訳されたものも収められています。筆記用具は一応置かれていますが、持参するのが無難かもしれません。
書き終えたら、雨に濡れないようきちんと蓋をして元の位置に戻しましょう。何年か連続で訪れていますが、時々浸水して中が悲惨になっていることがあります。
それと、この碑の周りは時期によっては蚊がすごいので十分な対策をお勧めします。
頂上からの景色はぶっちゃけあまり良くないです。
それでも、ここから見る伊勢の街に意味がある。
1人のファンとして、これからも多くの『半月』ファンがこの地を訪れ、里香と裕一の物語を心に留め続けてくれることを願っています。