うにょら~堂

関東在住のへなちょこ社会人(バイク乗り、たけのこの里派)が思ったことや行ったところについて書きます。

【Q&A】バイク乗りがよく訊かれる質問まとめ

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「バイク乗ってます」と言うと、返ってくる反応は様々です。バイク乗り同士であれば盛り上がる方向はだいたい決まっていますが、問題は相手がバイク乗りでない場合。

あからさまに嫌そうな顔をする人には今のところ会ったことがありませんが、興味ありげな人から、ああこの人は内心バイクに対して否定的だろうなーという人まで色々。そんな「バイク乗りでない人」からよく訊かれる質問をまとめてみました。思いついたり質問され次第随時修正や追加をしていきます。

また、質問や疑問をお持ちの方がいましたら出来る範囲で答えていこうと思いますので、コメントやTwitter等で反応いただければ幸いです。

「趣味としてのバイク」についてのQ&Aです。仕事等では使用経験が無いのでここでは想定していません。

※「バイク乗りでない人から僕が質問された時の回答」を中心にした内容なので、例外や人それぞれな点、分かりやすさを優先した都合上事実と多少異なる点があると思います。詳細かつ正確に知りたい方は別途ご自分で調べることを推奨します。個人の意見ベースなので決して鵜呑みになさらぬよう。

  

乗り心地は?

⇒「漕がなくていい自転車」または「ものすごくなだらかだけど安全バーの無いジェットコースター」

 ①解放感とスピードがある②アップダウンやカーブのあるコース上を走る③シートベルトの類は無いという点を他の乗り物に置き換えた結果、こんな例えになりました。本音を言えば「例えようがねえよ!いいから乗ってくれよ!」と言いたいところなのですが、あえて言うならそんな感じです。

バイクはカーブの時に遠心力と釣り合いを取るために車体を傾けるので、ジェットコースターのようにあちこち揺さぶられる感はありません。そういう点では「漕がなくていい自転車」なのですが、マシンを自分で操作する楽しみやワクワク感はやっぱり「乗ってみてくれ」としか。

バイク乗り同士なら「翼を手に入れた」という表現で互いに通じる節がある気がするんですけどね……いや本当に。

 

危なくない?

⇒危ないです。でも、個人の注意と努力次第でリスクはかなり減らせます。

自動車(4輪)と比べれば、①むき出しのため事故時のリスクが大きい②そもそも不安定な乗り物であるという点は否定のしようがありません。ちなみに③天候や路面状況などの環境に左右されやすいというのも挙げておきます。

万が一事故が起きてしまった場合、誰が悪いにしてもバイクの運転手は間違いなくダメージを受けます。しかも、4輪に比べて規模が大きくなることもほぼ確実。じゃあやっぱり危ないよねと言われれば返す言葉が無いのは事実です。

ですが、スポーツにせよ運転にせよ、あるいは日常生活においても身体的リスクを伴わない人生ってあるのでしょうか? 己の注意や努力次第で、バイクはそういった他の行為と変わらない程度のリスクまで減らせる乗り物だと思っています。

4輪でも言えることですが、運転手の危険予測で事故のリスクはかなり減らせます。安全な運転をしている人が生涯そうそう事故らないのは4輪でも2輪でも一緒です。バイクで事故る人は結構な割合でバイクに限らず荒っぽい人であることが多いです(あくまで割合の話で、そうでない人は一切事故らないとは言いません)。4輪で危なげな運転をする人は2輪でも変わらず同じような運転をしています。

要するに、バイクは危なく使えばいくらでも危なくなる乗り物ということ。リスクが無とは言えませんが、その危なさの大半は個々人で減らしうるものではないかと思います。どんな乗り物かを理解したうえで、危険予測と安全運転とプロテクターの装着を徹底し、上手に付き合うべきでしょう。

 個人的な感想ですが、生身の人間が出せる以上の速度で場合によっては歩道も車道も走れて、たいていの人が防具をほとんど身に纏わない自転車という乗り物だってなかなかのリスクだと思います。たまに乗るとバイクより怖いです。

 

怖くない?

⇒怖いです。

そりゃ壁も屋根もないのにエンジンだけ載せた乗り物ですから。でも、その怖さを忘れた時というのが「不注意」の状態なんだと思います。

 

シートベルトは?

⇒ありません 。多分あった方が危ないです。

バイクの車体は転倒した瞬間から凶器に変わります。最悪、走行中に転倒する際には「バイクを先に行かせろ」とまで言われるくらい。後から来た車体に乗り手が潰されて重大事故になるケースは少なくないようです。

カーブする時に身体はどうなっているかというと、だいたい自転車と一緒です。遠心力を車体の傾きで相殺するので、身体だけ外に引き剥がされることは基本ありません。

 

疲れない?

⇒疲れます。でも楽な点も多少あります。

カウルやスクリーンといったパーツで多少風を遮ることもできますが、基本的にはむき出しなので当然ながら雨風にはされるがままです。そして暑い時は暑く、寒い時は寒いです。停止時にはちゃんと支えてあげないと倒れます。車にしか乗らない人からすると、なんでそんな不便な思いをしてまで乗るのかと思うかもしれません。しかし、その不便さにこそ楽しさがあるのです。

機能面で文句なしにバイクに軍配が上がるのは、死角の少なさ。車を運転する時、死角というのは少なからずストレスになります。しかしバイクではそれがほぼ皆無なので、環境次第では車より疲れにくい場合もあります。

 

どうして乗るの?

⇒ただただ「楽しいから」

乗るとどんな感じなのかは別項の通り。それが体感として実際どう楽しいのかは、もう乗ってみるしかありません。

旅をするのが好きな人、カスタムやチューンが好きな人、楽しみ方は様々です。しかし、バイクを趣味にする人でバイクに乗ることが嫌いな人はまずいないでしょう。身体全体でマシンを操る感覚、近くに聞こえるエンジンの鼓動、車とはまた違う解放感と「どこまでも連れて行ってくれる」感。乗る理由や乗り方が違う人たちでも、乗っているからこそ分かりあえる楽しさがあります。

某漫画でも言っていますが、「バイクに乗らない理由ならいくらでもある。だからこそ乗る理由が一つでもあるなら乗るべき」なのです。こんなに不便な乗り物なのに今でも乗る人が沢山いるのは、それらの不便さを補って余りある魅力を感じているからです。

 

実際乗るか分からないけどちょっと興味がある

⇒とりあえず教習所だけでも行くことをお勧めします。

免許がなくても素人をすぐバイクに乗せてくれるところ、それは教習所です。乗るor乗らない、買うor買わないが決まっていなくても、少しでも興味があるのならバイクがどんな感じの乗り物かを知るためだけに通ってみるというのはアリだと思います。4輪の免許持ち(学科免除)ならトータル10万円前後、決して安い費用ではありませんが、今後長い付き合いになるかもしれないことを考えたら、とりあえずやってみる価値はあるでしょう。

教習所に通ってみた結果が「思っていたのと違った」「とりあえず通ったけどやっぱり怖いから乗らない」となっても良いと思います。他の習い事なら「初めてみたけど続かなかった」ができるのに、バイクの教習だけが「絶対この先乗り続けるって人しか通っちゃダメ」なんてことはありません。

 

教習の内容と雰囲気

⇒別記事にしてあるのでそちらをお読みください。 

↑普通二輪編

大型二輪

 

敷居が高そう

⇒かつては誰もが初心者だった。全然身構えなくて大丈夫です。

バイク屋さんはなんだか入りにくいし、バイク乗りも本格的な人ばかり……引け目を感じていた時期は僕もありましたし今も多少感じています。しかし、バイクなんて極論ただの乗り物。どういう時に乗るか、どう楽しむか、どれだけの時間や労力を割くかは人それぞれで良いと思います。

国内のバイク市場は決して順風満帆ではありません。そんな中で、少しでもバイクに興味を持ってくれた人は貴重であり大歓迎なはずです。当人が乗らなくたって、一定の理解を示してくれるだけでも嬉しいことだってあります。

興味があればとりあえずお店に行ってみたり、近くのバイク乗りにどんなものか聞いてみたりしてください。とりあえずでいいんです。妙に勝手な「バイクとは」みたいなものを振りかざしてくる人とはそっと距離を置けばいいだけの話。そういう人はバイク以外でもきっとそんな感じなはずです。

人に迷惑を掛けないこと、安全運転をすること、無事に帰ることさえ守ればバイクの楽しみ方は自由です。

 

速い?

⇒乗るバイク次第です。

マシンが速いか遅いか、それは車種(と腕)次第です。軽トラからF1まで幅広く存在する4輪の自動車の世界と一緒です。バイクとはあくまで総称なので、特段速くないバイクだってあることにはあります。

それでもバイクが一般的に速いと思われがちなのは、①車体が軽いので重量あたりの推進力が強い(=駆け出しが速くなりやすい)②車幅が狭いのですり抜けができるという点が大きいと思われます。

大雑把に4輪と比べてどっちが速いかという疑問も、路面や幅やカーブといった環境やマシンの条件次第なので何とも言えません。世間的にも決定的な結論は無いはずです。

 

すり抜けする?

⇒する人もいますが、しない人もいます。法律的にはグレーです。

すり抜けとは、バイクの車幅が狭いことを利用して、走行中または停止中の自動車の脇や間を抜かしていくことを指します。

4輪のドライバーにもいろんな人がいるように、バイクの運転も人それぞれ。スレスレの場所をハイスピードですり抜ける人もいれば、すり抜けに当たる運転を一切しないライダーもいます。動きがある以上やっている人の方が目立ちますが、下道なら絶対数としてはする人の方が少ない気がします。車線の広い高速の渋滞中でようやく五分五分になるかも程度。するしないの度合いについてはそれぞれが閾値というか基準を持っているようです。

すり抜けはどの程度でアウトorセーフとするかが法解釈としてかなり曖昧なようで、反則切符を食らうことは稀です。一方で高速の路肩走行が明確にアウトというのもなんだか不思議ではあります。

ちなみに、すり抜けするバイクが迫って来てとっさにハンドルを切る(道を空ける)4輪が時々いますが、あまりお勧めしません。避けた側にもすり抜けしようとする他のバイクがいる可能性があります。

 

荷物積めなくない?

⇒はい、積めません。

その結果、乗り始める前より荷造りが格段に上手くなります。後部に箱を積んだり専用のバッグを固定したりと積載性をある程度改善することはできますが、一般的な車に比べれば格段に劣ります。逆に、その不便さを改善するための試行錯誤の過程がいつの間にか楽しい節もあります。

 

2人乗りできる?

⇒排気量50cc以上ならできます。 

後部に人を乗せて2人乗りすることをタンデムと言います。50cc以下の原付一種(いわゆる『原付』)ではNGですが、それよりも大きい排気量、一般的にバイクと呼ばれるだいたいのものは2人乗りが可能です。ただし、タンデムシート(後部座面)が備わっていないバイクなどは排気量が基準を満たしていてもNGです。

 

2人乗りって危なくない?怖くない?

⇒構造上リスクは付いて回ります。信用できるライダーの後ろにだけ乗りましょう。

同じ車体に対して荷重が増えるので、物理的な条件としては一人で乗るより危険が増します。(減速に要する距離、タイヤのグリップ力、ライダーの重心移動のしやすさetc)。その分ライダーは一人の時以上に気を遣うべきところです。乗せる側、乗る側共に相応の信頼が要るでしょう。

後ろの乗り心地はバイク次第です。大きいバイクほど座面が広くなり、走行も安定するので快適でしょう。ただしどう足掻いても4輪には適いません。

また、タンデマー(後ろに乗る人)の扱い方はライダー(運転手)の安全意識に直結します。肌の出ない服装やプロテクターの装着を求められたということは、それだけ危機管理を考えているということです。

 

家族等はどう思ってる?

⇒あくまで個人の境遇にすぎませんが、幸いにもかなり理解があります。

父は元バイク乗り、母も原付に乗っていたことがありました。結果、バイクを始めることを告げた時も「ふーん何買うの?」程度。その他身近な人たちからも反対等は現状ありません。

人によってはかなり苦労される点なので、これは本当に幸運だったとしか言いようがありません。「気を付けてね」とだけ言っていつも快く送り出してくれる周囲には内心とても感謝しています。見たいものが見れなかろうと、帰りが遅くなろうと、思うお土産が買えなかろうと、その人たちのもとに無事に帰ることが何よりの最重要課題です。

 

バイクに乗って得たもの 

⇒各地の思い出、色々な場所を旅する動機、計画力、段取り力

何かを得ようというよりはシンプルに「乗ることが好きだから乗っている」のですが、ここではあくまで副次的かつ個人的な要素を挙げます。

旅の移動手段としてのバイクは勿論ですが、バイクに乗りたいがために色々な理由をつけては外に出るようになりました。休日にもかかわらず嬉々として日の出の時間に家を出るなんて、バイクに跨る前は想像もしていませんでした。色々な場所を見て回れたので、地方出身の方とその場所の話題で盛り上がったこともあります。

また、バイクは雨が降ったり暗くなったりすると4輪以上に負荷の掛かる乗り物であることは想像に難くないと思います。そういったことにならないようにするための情報収集や計画、あるいはそうなってしまった場合の判断なども必然的にするようになりました。ツーリングを重ねるにつれ、多少の雨では気持ちがくじけなくなったり、雨対策を練ることで荷物への浸水が無くなっていったり、スケジュールの読み通りに一日を終えられるようになったり、不要な持ち物を減らして荷物を少なくできたり、準備の手際が良くなったり。自分の中の変化を実感できる点も増え、それが楽しみにもなりつつあります。

 

原付とバイクの違いは?(車種編)

⇒原付も広義ではバイク(2輪)の1カテゴリです。

原付とは「原動機付自転車」の略で、法律上で自転車に分類されることもあります。これは、50ccのバイクが配達等の業務用として広く使われていた背景から、「バイクの教習を受けなくても筆記試験オンリーで50ccには乗れるようにしてやろう」という救済措置を行うための解釈です。

厳密な定義とは異なるのですが、世間で言う「原付」はだいたい「50ccのスクーター」を指すかと思います。

ただし、スーパーカブに代表されるようなタイプの原付はクラッチ操作が不要なものの、自転車のようにギアを 自分で変える必要があります。

 

原付とバイクの違いは?(法律編)

⇒原付では4輪と同じ走り方ができない時があります。

50cc以下の原付1種(一般的に「原付」と呼ばれるジャンル)では、①車線数によっては二段階右折の必要がある②時速30㎞制限③高速道路走行不可など、公道を走るにあたっては4輪にない制限が多くあります。原付2種(50cc~125cc)になると①②が取り払われ、125cc超であれば4輪と変わらない走行ができます。ただ、日本にはごくたまに「2輪通行禁止」という道もあります。一方で、「駐車禁止(2輪を除く)」ということもたまにあります。

排気量や免許ごとの車種は以下を参照ください。

Honda│二輪車免許を取ろう

 

原付とバイクの違いは?(実用編)

⇒個人的には原付の方が怖いです。

 原付はスペック的にも法規的にも「交通の流れに乗って走る」ことが難しいです。マイペースに移動を楽しめるとも言えますが、環境によってはすぐ脇を大小の車がバンバン追い越していくので恐怖です。

また、車体が軽い&タイヤが小さい&車輪と車輪の間の距離が短いため、速度を出してからの安定性は大きいバイクより劣ります。

交通量の少ない道をのんびり走る分には原付はとても楽しいのですが、以上のことから怖いなと思うこともあります。

 

原付の方が簡単? 安全?

⇒完全な誤解です。 

原付は車体が軽いので比較的制御しやすいというメリットこそありますが、それと引き換えに前項の安定性や交通環境といった条件次第では大型バイクの方が安全に思えるくらいです。

乗って走るだけなら確かに原付は簡単ですが、公道の走行においては原付特有の危険があるため一概には言えません。

 

スクーターとバイクの違いは?

AT車(オートマ)かMT車(マニュアル)かの違いです。

自転車のギアの仕組みは比較的誰でも目にしますし分かりやすいと思いますが、車やバイクにも同じようにいくつものギアがあり、速度や重量に合わせて変化させながら走ります。

マニュアル車とは、 そのギア選択・変更を手動で行う車両のこと。対するオートマチック車はギア選択を自動でやってくれる車両のことです。必然的にオートマの方が操作すべき事項が少なくなります。するとオートマは足で操作すべき事が無くなるため、足元が居住性優先の空間に設計されています。その結果、スクーターの形状になったということです。

バイクと言うと広義では2輪自動車全般を指しますが、場合によってはスクーターを除いたマニュアル車の2輪のみを指すこともあります。

 

操作方法は?

⇒右手:アクセル・前輪ブレーキ、左手:クラッチ、右足:後輪ブレーキ、左足:ギア操作

この手の質問はオートマ車(スクーター)ではなくマニュアル車を指しての事と思うので、基本的には上が答えになります。複雑に見えますが、なんだかんだ合理的なので慣れです。教習開始時には僕も無理だろうと思いましたが、どうにかなりました。

オートマ(スクーター)の場合はこのうち左手と左足が担う操作が自動で行われるので、右手:アクセル・前輪ブレーキ、左手:後輪ブレーキ、両足はフリーになります。

 

なぜわざわざマニュアル車を選ぶの?

⇒楽しさや機能性などいくつかの面でメリットがあるからです

ギア選択を自動でやってくれることは便利でもありますが、運転手の意図しないタイミングでギアを変えられると不便な時もあります。

閉まりかけの自動ドアの前に立つと、一旦止まってからワンテンポ遅れて開き始めるあのもどかしさみたいなものです。いっそ手動の方が都合良いわ畜生ってなるあの感じです。今でもレーシングカーやトラックなどではマニュアルが主流な理由もそれに近いと思います。

 

バイクに必要な免許は?

⇒排気量ごとに4段階に分かれています。

免許の種類によって乗れる車種が変わってきます。日本の法律だと、4輪は車体の総重量で区切られている一方、2輪は排気量で区切られています。

【~50cc】いわゆる原付免許。筆記だけで取得できます。4輪の免許を取っても付いてきます。

【~125cc】小型限定普通2輪免許。免許はそんな名前ですが、この免許で乗れるようになるバイクのことは「原付2種」と呼びます。この排気量のバイクに乗るつもりの人でも、免許自体は次の普通二輪免許を取る人がほとんどです。

【~400cc】普通二輪免許これが一般的に言われる「バイクの免許」。バイクが初めての人はこの教習を受けるケースがほとんど。実は16歳から取れます。

【排気量無制限】大型二輪免許。一定以上の歳の人は「限定解除」と旧制度の呼び方をすることが多いです。基本的に普通二輪免許の取得後でないと取得できません

原付免許以外ではそれぞれのクラスにAT(オートマ)車限定免許が設けられています。が、教習所で見ている限りAT限定免許の教習を受けている人はごく稀にしか見ません。

Honda│二輪車免許を取ろう

 

排気量(○○cc)って何? それが違うと何が変わる? 

⇒エンジンの大きさを表します。大きいほど強いエネルギーを生み出せます。

排気量とは燃料を爆発させて動力に変換する部屋の大きさを表す数値で、筋肉量みたいなものです。排気量が多いほどパワーが強くなります。速い速度が出やすくなったり、加速が早くなったり、速い速度のまま走り続けること(巡行)が楽になったりします。じゃあ排気量が大きいほど速いのかと言うと、おおむねそうなのですが、足の筋肉量イコール足の速さではないのと同様に、必ずしも排気量だけで決まらない部分があります。アップダウンやカーブがあればなおのこと。

排気量が大きくなるとエンジンも大きいため、周囲の部品も含め重たくなっていきます。大きく重たくなった結果、カーブなどで小回りが利かなくなったり、引いて歩くのが大変になったり、修理やメンテナンス時の部品代が高くなったりします。燃費も排気量が多い方が悪いです。

一定の排気量を超えると車検を通さなければいけなくなったり税金が高くなったりすることもあり、基本的には排気量が多いほど色々お金が掛かります。

どういった用途で使うのか、どういうところを走るか次第で便利な排気量は変わります。あるいは、そういった便利さにこだわらず乗りたいバイクに乗るのも大アリです。

 

いくらかかる?(初期投資編)

⇒僕の場合総計80万円くらい掛かりましたが、もっと安くすることもできます。

 厳密に計算していませんが、バイク60万+免許10万+用具類10万程度です。

購入したのは250ccのバイク(VTR-F)の新車ですが、国内生産の車種なので、同じ排気量の新車価格でもやや高め。中古にすれば当然車両価格はもっと下がります。こればかりは車種など本人の希望次第で大きく変動します。

免許(教習)は元々4輪のMT免許を持っていたので、費用としては10万円前後。地元の教習所のサイトを覗けば価格は出ているかと思います。

初期投資が予想以上に要ったのは用具類です。教習時~納車半年でトータル10万近い買い物をした気がします。ただし、これらは乗りながら徐々に揃えましたし、バイクを運転するうえで絶対ではないものが大半です。詳細は別項にて。

 

いくらかかる?(用具編)

⇒最初に買った分は10万くらい。僕個人の場合、この3年弱でトータル20万くらい……?

教習所に通い始める段階で買っておいても良いのはグローブくらいです。あとのだいたいのものは教習所で貸し出してくれます。用具については、深いことを考えずに教習所に通いながらor卒業してから必要に応じて買い足せば良いです。どうせすぐ欲しくなります。参考までに個人的お薦めと費用をざっくりまとめますが、読んで混乱するくらいなら読まなくていいです。でも、願わくばプロテクター類は各自なりにいつでもきちんと装備してください。

装備・用品の類はバイク雑誌でもほぼ毎回取り上げられる内容なので、正解らしい正解もありません。乗りながら自分のスタイルに合わせて試行錯誤を繰り返していくのも楽しみの一つです。

 

【ヘルメット】納車までには自前が必要です(1/2)。特段高級品にする必要もありませんが、信頼できるメーカーを選びましょう。運転中ずっと頭に被り続けるので、自分に合わないものだとフラストレーションがものすごいです。4万弱のSHOEIのヘルメットを使っています。

【グローブ】納車までには自前が必要です(2/2)。未着用で法規上罰せられることはありませんが、必ず着用しましょう。手の平や甲を保護するパッドが入っているものを買ってください。最終的には季節に合わせて夏・冬の2セットは必要になるかと思います。機能によって値段はピンキリですが、教習段階ならまずはネットで夏用・3000円前後のものを試してみることをお勧めします。僕は春~秋では結局今でも同じ3000円程度の、寒い時用に8000円くらいのグローブを用意しています。

【プロテクター・ジャケット】色々なものが売っていて色々なスタイルの方がいるので、各自で用品店などで実物を見てみてください。ハードタイプでもソフトタイプでもいいので、背中・肩・肘・胸には何かしらプロテクタが入っていた方が安心できます。僕の場合はシーズンごとにプロテクタ入りのジャケットを3枚持っています。価格は1~4万。たぶん2枚でも回せた。

【ズボン】しばらく普段着だけでどうにかやっていたのですが、冬場だけは寒すぎるのでプロテクター入りのライディングパンツを2年経ってから買いました。1万ちょっと。

【靴】MT車では左足がシフトペダルを蹴り上げる都合上、普通の靴では痛みが激しいです。ライダー専用の靴も売っていますが、僕は出先で歩くことが多いのでトレッキングシューズを履き、シフトレバーの方に300円くらいの保護カバーを被せています。

【バッグ・積載】近場や日帰りでしか乗らない人なら普段使いのバッグをバンドで固定するだけでも良いのですが、泊りがけになると荷物も増え、車体側の積載性が求められるようになります。車体に取り付けられるバイク用のバッグや箱は色々出ているので、身近なバイク乗りを捕まえて相談してみるのも手です。是非一緒に悩みましょう。4輪ではなくあえて積載性皆無なバイクを選ぶのですから、ここは色々やって楽しむところ。僕の装備については書くとキリがないので割愛。間違いなくここに一番金を突っ込んでいます。

↑持っているバイク用品をここにほぼ全てリストアップしています。

 

いくらかかる?(維持費編)

⇒任意保険と車両の点検で初年は10万ほど掛かっています。

国内メーカーの新車を購入した場合、すぐにどこかが壊れてくることは基本無いので、車両に掛ける金額はオイル交換くらいです。乗って距離や年月を重ねるうちにあれを直したりこれを交換したりと費用は発生しますが、よほど荒いor長い付き合いをしなければ、年間の維持費用は車両価格の10%にも到底及ばないと思います。

新車でも海外メーカーだったり、あるいは中古車だった場合には車種・個体ごとにそのあたりの事情も変わってくるかと思いますので、一概には言えません。

ただ思うのは、一般に言う「バイク関連の出費」は、そういった「最低限乗るための維持費」よりも、バイク用品の購入やカスタムといった「バイクに乗って走るにおいて必ずしも必要とは言えない費用」の割合が大きい気がしています。よって、総合的にバイクに掛かる費用はそれぞれのバイクの楽しみ方次第かと思います。実際僕はカスタムなどをほとんど行わずに乗っていますが、バッグや衣類・防具といった用品が一通り揃った2年目以降は比較的お金を掛けずに済んでいます。

それよりも、実質の必要経費で意外とお金が掛かるのが任意保険。それこそ契約内容によりますが、24歳で乗り始めた僕の保険料は月額8000円台でした。ただ、無事故で順調に等級が上がれば翌年には6000円台まで一気に下がります。それでもまだ高いですけれど。

 

車種はどう選ぶの? 

⇒色々あるけれど「見た目が好き」で選んで大丈夫。

バイクという乗り物全般に惹かれて教習所に通う人、特定の車種に強い憧れを抱く人など、今乗っているそのバイクを選んだ理由はライダーの数だけあります。使い方や予算など選び方は色々ありますが、結局は見た目や直感で選んでしまって問題ないでしょう。快適さ・便利さ・安全性なら4輪に軍配が上がることが多い以上、バイクというのはそういったディスアドバンテージを「楽しい! 好き!」で補う乗り物だと思います。

ちなみに僕が今のバイク(VTR-F)を選んだ理由は、①ホンダのウィングマークに憧れていた②高速道路を使っての移動も可能③旅先で小回りが利く④スピードやオフロードの走破性は求めておらず旅バイクとしてガンガン乗り倒したい、あたりが理由です。見た目が嫌いなわけではありませんが特別格好いいとも思っていません(「使い勝手のいい旅バイク」としての格好良さは感じています)。

 

いつから乗り始めたの? 

⇒大学卒業後、4月に就職してすぐの5月から教習所へ通い始めました。

初任給の使い道は教習所でした。毎週土日に通って、実質2か月くらいで卒業しました。

教習で居合わせる人はだいたい皆これからバイクに乗ろうとしている人なわけですが、下は学生から上は自分の親くらいの人まで、かなり幅広い層です。

 

バイクに乗り始めたきっかけは?

⇒「水曜どうでしょう」のカブ企画を観てからです。

元々乗り物系や旅行自体は嫌いではない方だったので、「バイク乗れたら楽しそうだなー」という思いはいつからとなく抱いていました。それが「バイクに乗ろう!」という意思に変わったのは、水曜どうでしょうがきっかけです。出演者二人が原付に跨り、決して速い乗り物ではないのにみるみる日本を移動していく様子は観ていて非常にワクワクしました。自分の意思と操作で行きたい土地へ行ける点は車も一緒ですが、ありのままの景色と環境の中を、まさに「寒さと風と匂いと危険」を感じながら走る乗り物であることに惹かれました。

 ほぼ同じ頃、旅行が好きな延長線上として自転車でプチ遠出をするようになっていました。車に比べて、自転車だと景色一つ一つに対する印象が深くなることを身に染みて感じました。しかし、人力だけでは色々な場所を回るのに限界があること、万が一自分の読みに実際の体力が付いて行けなくなった時の怖さなどがあり、自分の中の「あそこに行ってみたい」に対してそう長く応え続けられないと感じました。そこで、環境は自転車に近く、 それでいてどこまでも行ける乗り物と感じたのがバイクでした。

どうでしょうがきっかけだったので、当初はカブを買いたいと思っていました。しかし、ついでにネットで色々見ているうちに欲が出て、どうせなら高速にも乗ってさらに遠くへ行きたいということで250ccを選びました。

 

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